2008年08月26日

金融政策と政情不安でバーツ安

タイトルは8月21日付けバンコク週報記事から転用したものですが、もはやタイ国内のお約束とも言える「政情不安」によりバーツが円やドルなどの主要通貨に対して下落(安く)しています。

今日のバンコク銀行のレートによると、100円に対して30.57バーツですので、1万円両替すると3057バーツを受け取る計算になります。つまり、1バーツ=3.27円(約3.3円)ということになります。

タイの株式市場も下落していますが、私のブログの読者の方々にはタイ株を大量に所有されていらっしゃる方はほとんどいらっしゃらない?と思いますので、株価の下落による直接的な被害を被られた方はほぼ皆無であると短絡的ではありますが推測させていただきます(ただし、タイ株を投資家にしきりに推奨しているA氏などにとっては切実な状況かもしれませんが、最近の彼はタイ不動産推奨へと方向転換図っている様子なのであまり問題ないのかもしれませんが。笑)。

しかし、バーツの下落は真っ先に喜ぶべき状況なのではないでしょうか。現地採用されてバーツで給与を受け取っている方以外の日本人のほとんどは資産日本円やドルなどで所有しています。そしてタイで生活するときには日本から持ち込んだ円をバーツに両替しながら暮らしていますので、バーツ安は実にありがたく、生活に最も直結する大事な経済指標ともいえるでしょう。

ちなみに昨年7月13日のブログによると、100円=26.50バーツでしたので、1万円を両替してもたったの2650バーツしか受け取ることができませんでした。つまり、1バーツ=約3.8円というバーツ高だったのですから現在の状況は実にありがたいものです。

というわけで、極めて発展途上国的ともいえるタイの政情不安が進行すれば進行するほどバーツは円を含む主要通貨に対して下落していくはずですので、個人的には外国人観光客にたいして身体に危険が及ぶような治安悪化につながらない程度のクーデターやデモなどは歓迎です(笑)。

最後に、9月21日のバンコク週報記事を転用させていただきます。

アナリストによれば、金融政策の方向性が定まらず、政情不安が長引いていることが、バーツ安に歯止めがかからない最大の理由という。

バーツ市場は8月20日、1ドル31.12〜15バーツという過去9か月の最安値を記録した。

今年は年初からバーツが値下がりしており、これまでの最高値も1ドル31.27バーツ(3月半ば)にとどまっている。

市場関係者によれば、タイ証券取引所(SET)で外国人の売りが目立っており、株価が過去3か月間で19%以上値下がりしているが、これもバーツ安の一因とのことだ。

また、あるアナリストは、「中央選管が市民の力党の解党処分の決定を延期したが、バーツ高には転じなかった。政治状況より、中銀と中銀総裁の経済ポリシーの一部に投資家が不満を抱いていることがバーツ安の主要因とみることもできる」と指摘している。

バンコク週報のこちらの記事です。
posted by パタヤ鈴木 at 20:06| バンコク 晴れ| Comment(2) | TrackBack(0) | その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
本日26日は、反タクシン・反サマック政権の民主主義同盟がサマック政権打倒を掲げて、大規模デモを行い、政府機関の占拠、国営TV局の一時占拠など、深夜まで続いています。
タイの政治の混迷は全く出口が見えません。
タクシンを追放することには成功しましたが、その「後継」を誰にするかは、国王もお悩みのようです。

タイ経済ですが、原油価格高騰で9%のインフレ率を記録しましたが、最近の原油価格の下落で、一息ついている状況です。

インフレ抑制のためには金利引き上げが必須ですが、先日、下記のような驚くべきニュースがありました。
たしかに、タイ国王は世界最大の資産家(王族の中ですが)ですが、タイは立憲君主制の政体です。経済政策にまで介入されるとは、それが正しい判断であったとしても、???です。

★★タイ国王が中銀支持、利上げ観測強まる★★
NewsClip 2008/8/21
【タイ】プミポン・タイ国王が20日にタイ中央銀行の仕事振りを賞賛したことを受け、27日の金融政策委員会会合で中銀が利上げに踏み切るという観測が強まった。経済成長を優先する政府はインフレ抑制を重視する中銀への不満を強め、タリサー中銀総裁の解任論も浮上していた。しかし、国王が中銀支持を明確にしたことから、政府は金利政策への口出しを封じられた形だ。

タイの消費者物価指数(CPI)上昇率(前年同月比)は6月8.9%、7月9.2%と10年ぶりの高水準となっている。一方、バーツ相場は政局混乱や低金利などで年初から約13%下落し、8月21日時点で1ドル=34.1バーツ台と9カ月ぶりの安値を付けた。バーツ安の加速は輸出には有利なものの、ドル建ての原油輸入コストが膨らみ、タイの7月の貿易収支は10億ドルの赤字となった。中銀は7月に政策金利(1日物レポ金利)を年3.25%から3.5%に引き上げたが、インフレ抑制と通貨の安定には追加利上げが必要とみられていた。
Posted by Lexus at 2008年08月26日 23:44
Lexus様

プミポン国王が中央銀行に対して好意的発言というのは日本では考えられないタイの特徴ですね。日本では天皇陛下が日銀に対して発言するようなものですので。 大規模なデモや国営放送局などの占拠など、このあたりは実にタイらしいというか発展途上国らしいと思わざるをえません。ただし、国民や観光客に危害が加えられない平和的な内容ならばいいのですが。タイのインフレ率もずいぶん高いですね。その点日本はコスト増分を企業が負担して価格に反映させていない商品、サービスが多いので見事だと思います。しかし、マックコーヒーは8月20日より120円に値上がりしましたが(笑)。
Posted by 管理人 at 2008年08月27日 09:29
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