2009年04月12日

パタヤでASEAN会議中止

パタヤに関心を持たれている読者のもうすでにご存じだと思いますが、昨日パタヤのロイヤル・クリフ・ホテルで開催予定だった東南アジア諸国連合(ASEAN)関連会議が中止・延期となりました。

今回は昨年のスワンナプーム空港占拠以来延期された会議だったわけですが、再び中止および延期となりました。

しかし、デモ隊によって二度も延期されたわけですから次回もタイ国内で会議が行われることはほぼ絶望的と思われます。

それにしても、タイは国民によるデモがすっかり日常茶飯事な国に成り下がってしまいました。パキスタンやイラクなどのように流血騒ぎのデモが行われないだけまだましなのかもしれませんが、こんなことがたびたびテレビのニュースなどで流されるならば、タイへの旅行やロングスティを楽しもうという観光客はますます激減することは言うまでもありません。

これから始まるゴールデンウイークにタイへ旅行しようと計画されていた一部の方もキャンセルすることでしょう。休日が限られている勤め人にとっては期日通りに帰国できなければ会社で何を言われるかわかったものではありません。

昨年のスワンナプーム占拠に懲りずにまたタイへ行き、もしも再び帰国できない状況に遭遇したとするならば、危機管理能力の欠如および会社の業務に支障をきたしたと上司に烙印を押されて会社人生に終止符を打たれてしまう可能性だって大いにあります。

私が会社の上司、管理者だったとしても同じような判断を下さざるを得ないでしょう。それほど勤め人にとって「旅行先がタイ」というのは非常にイメージが悪いものになりつつあるのが現状です。

もはやタイは国民がデモを行えば政権を転覆させ、政治を変えることが可能な国なのだということを広く国民が知ってしまった気がします。つまり、政治を変えるのは選挙ではなく大規模なデモこそが最も有効な手段なのだと思い込んでしまったようです。

タクシン派、反タクシン派のどちらが政権を取っても揺り戻しが生じるという非常に不安定な国に成り下がってしまいました。

また、これはあくまでも私の推測にすぎませんが、赤シャツ、黄シャツを着てデモに参加したタイ人のほとんどは日本企業を含む外資系企業とは取引がほとんど無縁の地場産業に従事している人たちだったのではないでしょうか。

そうでなければ自分たちが正義だと思い込んで行うデモ行為が諸外国やタイに進出している外資系企業、タイの貿易、タイの株式市場、外国為替市場にどれだけ悪影響を及ぼすかということをほとんど理解していない理由にあたりません。

とにかく、このようにまるで「土人の国」に成り下がったタイの国際的地位の低下は今後もますます加速されていくことでしょう。こんな前近代的国家の通貨、株式市場、不動産市場の価値が上昇するとは思えませんし、投資すること自体が大変大きなリスクとなるのではないでしょうか。

しかし、私たち日本人にとってはそう暗いことばかりではありません。

為替に関してはますます円に対してバーツは下落していくはずですので、観光やロングスティを目指す人々にとってはコスト安な生活が享受できることでしょう。

ただし最後に何度も忠告させていただきますが、時間に追われているサラリーマン、ビジネスマンにとっては旅行先としてのタイはまだまだ大きなリスクを潜在的に秘めている国だということをしっかりと認識しておくべきでしょう。

為替の安さに目を奪われて訪問したところで、帰国の便が再びデモ隊などの要因で大幅に延期されたとしたら、あなたの会社人生はほぼ絶望的ですので要注意です。ここしばらくは韓国か香港、マカオあたりにとどめておくべきでしょう。一部のお遊びに関してはマカオでも十分代替可能です。少々コスト高な点はやむをえませんが、会社人生を棒に振ることを考慮するならば十分リスク管理に見合うと思われます(笑)。

というわけで、時間に追われていない方々にとっては今後ますますタイは生活コストが格安で魅力的な国になると思います!
posted by パタヤ鈴木 at 08:08| バンコク 曇り| Comment(11) | パタヤの事件 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
タイ国は民主主義国家です。
治安維持法がありません。
従って、反政府活動が自由にできます。

反政府活動が限界を超えそうになったら、国家の治安機関が取り締まることになりますが、
タイの場合、取締りで集会参加者に危害を与えると治安機関が処罰される恐れがあり、十分な治安維持が困難な体制になっています。

日本でも1960年代、安保騒動で、学生運動が時の政権を倒す寸前まで行きましたが、タイの現状と似ています。

しかし、似ていないのは、日本の場合、比較的純粋な政治目的からの行動でしたが、
タイの場合は、大衆団体行動と言っても、金で買われた貧困層が動員の中心勢力である点です。

黄色集団は、バンコクの政治意識が高い中間層が中心で、金で動員されたのは比較的少ないですが、赤服集団は、タクシン支持地盤であるタイ東北部の貧困層が大半で、大半が1日500Bで買われた集団です。
「お金をくれる人はいい人、くれない人は悪い人」と言う価値観の、本来 政治・経済には無関心な階層です。

サミットを安全に開催するには、アセアン近隣諸国のように、治安維持法を復活させればいいのですが、そうもいかないでしょう。

しかし、良く理解できないのはタクシンの意図です。
アセアンサミットを妨害して、国内で支持率が高いアピシット現政権の脆弱性を内外に証明しても、万が一(可能性は10%以下でしょうが)タイの政権に復帰した場合、今回会議を妨害したアセアンの各国首脳に、どういう顔向けができるのでしょうか?

昨日、赤シャツの乱入により、ロイヤルクリフホテルから緊急にヘリコプターで脱出した各国首脳の怒りが目に浮かびます。
各国首脳は、タクシンよ、いい加減にしてくれ、と言うところでしょう。

タクシンは、財産の相当部分をタイ国に没収されて、前後の見境が無くなるほど、焦っているのでしょうかね?
Posted by Lexus at 2009年04月12日 12:59
Lexsu様

補足説明ありがとうございます。
日当500バーツでデモに貧困層を参加させるタクシン側の意図が私もわかりません。往生際が悪いというか、貧困層対策を現政権に対してもっと前向きに(正統的に)政策提案すればいいのにとさえ思ってしまいます。政権獲得だけが唯一の方法ではないと思いますし。やはり財産没収が彼の思考と行動から冷静さを失わせているのでしょうか?ともかく、今後においてもこのようなタクシン、反タクシン派のデモが継続するならばタイの国際的信用は下落しつづけることでしょう。その結果としてのバーツ安は大歓迎ですが(笑)。
Posted by 管理人 at 2009年04月12日 14:30
バンコクに非常事態宣言=会議妨害の指導者逮捕−タイ 4月12日16時45分配信 時事通信

【バンコク12日時事】タイのアピシット首相は12日午後、東南アジア諸国連合(ASEAN)の関連会議がタクシン元首相支持の市民団体「反独裁民主同盟」の抗議行動により中止に追い込まれた事態を受け、首都バンコク全域と周辺5県の一部に非常事態を宣言した。

バンコク市内ではこの日も、民主同盟メンバーが道路を封鎖するなどの混乱が続いている。アピシット首相が同市内を車で移動中、同メンバーに取り囲まれたとの情報もある。また、地元メディアによると、その周辺で銃声がしたという。

警察当局は同日、タイ中部パタヤでのASEAN関連会議の会場への乱入を主導したとして、民主同盟幹部を逮捕した。ステープ副首相はテレビ演説で、非常事態宣言発令は「事態を正常化させるためだ」と説明した。 

★ タイ国は、東南アジア諸国内では、政治的に最も進んだ民主主義国家ですが、残念ながら持て余して立ち往生中です。
Posted by Lexus at 2009年04月12日 18:06
Lexsus様

明日の株式市場や為替市場は暴落しそうですね。
スワンナプーム空港にも影響がなければいいのですが。
Posted by 管理人 at 2009年04月12日 20:59
選挙で,タクシン派勝利

反タクシン派が,国際空港封鎖などのデモ?暴動?

タクシン派政権崩壊

反タクシン派政権誕生

タクシン派が,デモ?暴動?   ←いまここ

反タクシン派転覆

選挙で,タクシン派が勝利

タクシン派政権

始めに戻る
Posted by 福岡 at 2009年04月12日 22:45
>明日の株式市場や為替市場は暴落しそうですね。

タイは、明日13日、14日、15日とタイ正月、ソンクラーンのため、マーケットは休場です。

タイ株、タイバーツとも、マイナーなマーケットなので、海外市場では大きな変動はないかも?

なお、明日からのソンクラーンを待ちきれず、パタヤのバービア街では、今日午後から、荒々しい水掛けが始まりました。
ビーチロード、セカンドロードに面したバービアでも水掛が始まり、ソンテウの乗客は可哀想に全身ズブ濡れで、中には大きな声で、水を掛けたバービア嬢に文句を言ってるファランがいました。
19日まで、延々とタイで最も長い水掛の日々が始まりました。
水掛を逃れるため、在住ファランのパタヤ脱出も始まっています。
Posted by Lexus at 2009年04月12日 23:32
福岡様
なんだかそのようなスパイラル状態に陥ってしまいそうですね(笑)。

Lexsu様
そうでした。休日でした。
ソンクラーンは個人的にも嫌いですね。違和感がありますし、不快感のほうが大きいです。

Posted by 管理人 at 2009年04月13日 12:05
バンコクのタクシン暴動ですが、解決した模様ですね。
GWに行かれる予定だった方々、ホッとしたことでしょう。
昨日、外務省から「タイへの渡航延期」勧告が出されましたが、これも早晩、解除されることでしょう。

●タイのデモ隊、首相府前から撤収…政府用意のバスで帰途
タイのアピシット政権退陣を求めて反政府デモを行っていたタクシン元首相派実動部隊「反独裁民主戦線(UDD)」は14日、当面の抗議活動を中止すると発表、デモ隊はバンコクの首相府前から撤収した。

3月26日のデモ開始から続いた一連の政治混乱は、収束に向かう見通しとなった。

UDDは、撤収の理由について、「参加者の身の安全のため」としたが、3万人規模の国軍に包囲されたうえ、デモ参加者も2000人前後に激減、対抗できないと判断したとみられる。UDD支持者らは、政府が用意したバス60台に乗り、帰途についた。

アピシット首相は「治安回復確認まで非常事態宣言を継続する」とし、政府は、16、17日をバンコク都心部復旧のため、休日にすると発表した。裁判所は、国外にいるタクシン氏を含む幹部ら13人に集会禁止違反で逮捕状を出し、14日、3人が逮捕された。
(2009年4月14日21時58分 読売新聞)
Posted by Lexus at 2009年04月14日 23:37
外務省からの「タイへの渡航延期」勧告は、早々と、昨日14日15:30に解除されています。
非常に手早い対応でした。

<今日のタイねた>に面白いニュースがありましたので転載します。

●今回のデモに参加した人は政治的主義・信条があるわけでもなく、お金でつられた人が大半と言われています。
といいますかタイの人は皆知っている公然の秘密です。

反独裁民主戦線(赤シャツ軍団)向けのビデオメッセージでタクシン元首相がデモに参加したら、500バーツ受け取れると発言している映像がユーチューブに出ています。

40秒のところで、カーウ・テーウ・ロー・ラップ・500バーツと言っています。カーウ=入る・加わる、テーウ=列(ここではデモ)、ロー=待つ・遭遇する、ラップ=受け取る。

すぐに、横からスタッフらしき人が小声で、「ルット・クラップ(失言です)・ナーイ(ミスター)」と言ってますね。
http://www.youtube.com/watch?v=iyj-g8XI4xk

Posted by lexus at 2009年04月15日 23:44
Lexsus様

情報ありがとうございます。
今回の騒動は世界中にタクシンとタイの威信が失墜したのではないでしょうか。政治が不安定だと経済も不安定になりますし。
Posted by 管理人 at 2009年04月16日 10:04
本日16日 正月休暇明けのタイの為替市場ですが、サミットの中止、バンコク暴動で、タイバーツ暴落の予想が多かったようですが、逆にバーツ高になっています。

16日のバンコクバンクのレートは3,484B
先週末から円はドルに対し2円近く上昇しましたが、対バーツでは上昇していません。

アピシット現政権側の治安回復振りが評価され、タイの政治が安定に向かうとマーケットは評価しているようです。

Posted by Lexus at 2009年04月16日 10:51
コメントを書く
お名前:

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: